Our Goal繰り返す虫歯の負のサイクルを断つ
冷たいものがしみる、歯が痛いなど、何らかの症状を抱えている方が一番最初に思いつくのが「虫歯」。削って詰めて完了、そう思ってはいませんでしょうか。
虫歯で歯を失う人の多くは、再治療によるものです。
虫歯をずっと放置して歯を失う人のほうが、再治療で歯を失う人に比べて多い。それはどうしてか?虫歯の再発と再治療を繰り返しているからです。
この再発と再治療を繰り返すことをリピーテッド・レストレーション・サイクルといいます。この負のサイクルを断ち切ることが虫歯治療の本質です。
患者さんには、当院が取り組んでいることについてお伝えしていきます。

Make clear虫歯の原因を明らかにする
虫歯治療は原因を特定しなければ本質的に改善されず、再治療の繰り返しになってしまいます。当院では虫歯の原因を探しだし、根本から虫歯を改善する努力をしています。その取り組みご紹介致します。
サリバテスト(唾液検査)
虫歯の進行に直接関与する細菌がお口の中にどれくらいいるのか、唾液の量と唾液の質(唾液緩衝能)などを検査していきます。これによって、虫歯の罹患リスクを把握することができます。虫歯治療前に行う検査です。
※サリバテストは自由診療となります。(4,400円 / 税込)

歯科ドック
お口の中を詳細に検査します。虫歯の進行状態や虫歯の原因(生活習慣や咬み合わせなど)を探していきます。サリバテストと一緒に行うことで、虫歯のリスクがより明確になります。
同時に歯周病の検査も行うことができるので、お口全体の問題が明らかになり、個々人に最適な治療計画を立てることができます。

Treatment Concept虫歯治療のコンセプト
MI治療の実践
MI(ミニマルインターベンション)は、「歯の構造」を維持するために、診査診断・虫歯ではない歯の再石灰化・低侵襲な治療・不良補綴物のやり替えを行うことです。目先の治療ではなく患者さんの未来を見据えます。
歯髄と歯質の温存
MI治療に通ずる部分がありますが、歯の長期的維持には歯髄と歯質の量が重要です。歯髄を失えば歯に送られる栄養が断たれ、歯質を失えば歯が割れやすくなります。歯髄と歯質の温存は歯を長持ちさせることにおいて重要です。
メンテナンスの徹底と啓蒙
虫歯治療後にメンテナンスを行うことで、あなたの歯を虫歯から守ります。治療した歯は元通りになったわけではありません。だからこそ、メンテナンスを続けながらできる限り治療した歯を長持ちさせることが必要なのです。
What’s Condition?あなたは今どのような状態ですか?
痛みはないが冷たいものがしみる(C1)
歯の表面のエナメル質が虫歯の状態です。状態によっては治療をせずに再石灰化を行う場合があります。治療が必要な場合は虫歯の除去とコンポジットレジン修復やダイレクトボンディング修復を行います。
冷たいものが強くしみる、噛むと痛い(C2)
象牙質にまで虫歯が進行しています。エナメル質に比べて象牙質は柔らかいため、神経に刺激が伝わりやすくなり、しみたり痛んだりします。虫歯の除去と治療の範囲によって、ダイレクトボンディング修復またはインレー・アンレー(詰め物)にて治療を行います。また、MTAセメントを用いた歯髄温存療法を行い、歯髄を温存していきます。
温かいものでもしみる、強い痛みがある(C3)
歯髄にまで虫歯が進行すると炎症が起き、強い痛みを感じます。歯髄に生活反応があれば温存し、失活している場合は抜髄治療(壊死した神経を除去する治療)を行います。抜髄治療後は根管内を清掃・洗浄し、土台の築造とクラウンでの修復となります。治療の詳細は根管治療のページをご覧ください。
痛みが急に消失し、再度強い痛みが出た(C4)
歯髄が失活すると痛みが嘘のように消失します。それでも虫歯は進行を続け、やがては根尖(歯根の先)に嚢胞ができます。歯茎にフィステル(サイナストラクト)という水ぶくれのような膿の出口ができる場合があります。この場合は根管治療にて歯の保存を試みます。あまりにも残存歯質が少ない場合や歯を残すことがお口や全身に悪影響を及ぼす場合は抜歯となります。
Treatment Flow虫歯治療の流れ
問診・検査(歯科ドック)
問診表をもとにヒアリングを行います。その後、歯科ドックにてお口の詳細な検査を行います。
コンサルテーション
歯科ドックで得られたお口の情報をもとに、虫歯がどのような状態であるか、他に発見されたことなどを共有していきます。患者さんのご要望をお聞きしながら、ベストな治療計画とのすり合わせを行い、互いに納得した時点で治療を開始していきます。
応急処置
あまりにも強いお痛みがある場合は、応急処置を行います。あくまでも主訴の改善であって、治療の完了ではありません。
治療開始
当院の虫歯治療は、削って詰めるという単純な治療ではありません。口腔内をリセットするために、歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングを行います。また、ブラッシング指導を行い、ご自宅でのプラークコントロール(細菌のコントロール)の質が高まるようにサポートいたします。歯科医師・歯科衛生士・患者さんの三位一体で治療を行うことで、良好な結果が得られます。
メンテナンス
治療後は継続的なメンテナンスで虫歯の再発を予防していきます。また、噛み合わせなども継続的に拝見させていただき、虫歯以外で歯が悪くなる原因にも対応していきます。
Second Opinion再発を繰り返している場合はご相談ください
虫歯の再発を繰り返してしまい、ご自身の歯が少なくなっていくことが不安になられたら、当院のセカンドオピニオンをご利用ください。歯科ドックによる検査やサリバテストによる虫歯のリスク判定をすることで、あなたが再発を繰り返してしまう原因がわかります。その後もエビデンスに基づいた幅広い治療やメンテナンスの選択肢で虫歯に悩める患者さんの問題を解決していきます。