Puropse入れ歯治療2つの目的
機能回復オーラルフレイルの防止
虫歯や歯周病で歯を失う人は40代後半から急増します。歯がなくなると噛む機能がぐんと低下するうえに、うまく話をすることもできなくなり、老けこんでしまいます。
そうすると病気や体が弱りきってしまうフレイルの状態や、介護が必要になってしまいます。
入れ歯は、失った歯の代わりとなって機能を回復し、自分で噛み飲み込む力をつけ元気を取り戻し、笑顔でおしゃべりを楽しみながら明るい生活を送ることを目的としています。

生涯管理しやすい治療計画を立てる
人生の終盤を迎えて誰かの力を借りて生活することになった場合、お口の管理をするご家族や介護士さん、訪問歯科の方がお口の管理をしやすい状態にすることが重要になります。
後先を考えずに入れたインプラントが将来管理しにくく、お口の管理に問題が出る場合があります。したがって、インプラントを入れる場合は”最小限かつ管理しやすい治療計画”が重要になります。
「噛める、安定する、管理できる」そのような入れ歯をお作りしたいと思っています。

Merit / Demerit入れ歯の利点・欠点
利点
- 健康保険を使えば安く作ることができる
- 比較的短期間で作ることができる
- ブリッジのように歯を削る必要がない
- 外せるのでメンテナンスがしやすい
- 残っている歯が抜けたり壊れても修理ができる
- インプラントと組み合わせて幅広い症例に対応できる
欠点
- 違和感がある
- 入れ歯の種類によっては、上の総入れ歯は温度や味がわかりにくくなる
- 入れ歯の種類によっては、審美性が悪くなる(バネが見えたりする)
- 下の総入れ歯は安定しにくい
- しっくりくるまで複数回の調整が必要
- バネを欠けた歯に過度な負担や部分入れ歯が歯を動かしてしまうことで、破折や歯槽骨を溶かしてしまう可能性がある。
Partial Denture部分入れ歯の種類
レジンの部分入れ歯
一般的な健康保険を使って作られる義歯です。ピンクの歯茎部分はレジンという樹脂で作られていて、金属のバネを残っている歯にひっかけて安定させます。
バネのない(ノンクラスプ)部分入れ歯
ノンクラスプは、保険の部分入れ歯の欠点でもある金属製のバネの部分に樹脂を使い、目立たないように作られた自費の入れ歯です。
金属の部分入れ歯
樹脂の部分を金属で作った自費の入れ歯です。すべてが金属ではなく、内側の粘膜に吸い付く部分のみが金属でできており、外から見える部分は通常の入れ歯と同じようなピンク色の樹脂を使っています。
奥歯がない人の部分入れ歯(インプラント併用)
奥歯がなく、連続欠損が多い場合はインプラントを入れることで入れ歯を安定させることができます。また、インプラント埋入本数は1〜2本と最小限で済みます。
Full Denture総入れ歯の種類
レジンの総入れ歯
保険で作る樹脂製の入れ歯です。上顎や下顎全体を樹脂で覆い、その上に人工の歯を並べたものです。丁寧に製作すれば、ある程度安定して噛める総入れ歯を製作することができます。
金属床の総入れ歯
樹脂の部分がチタンやコバルトクロムなどの金属でできた自費の入れ歯です。内側の粘膜に吸い付く部分が金属になるので、外から見える部分は通常の入れ歯と同じようなピンク色の樹脂を使っています。
インプラントオーバーデンチャー
歯が1本もない状態でインプラントを必要な数埋め込み、マグネットなどのアタッチメントを着けて、その上を覆うように入れ歯を固定する総入れ歯です。入れ歯が安定しないとお悩みの場合は、既存の入れ歯と組み合わせることも可能です。入れ歯がガタつく、噛めない、安定しない人の選択肢としては有用です。義歯自体が合わない場合は作り直しになります。
ボーンアンカードブリッジ
入れ歯の概念とは異なりますが、すべての歯がなくなってしまった顎に4〜6本のインプラントを埋め込み、すべての歯が繋がったブリッジを入れる手法です。審美性と違和感が少ない代わりに、固定式のため管理が大変なので、将来的なことを考えると、通えなくなる前にメンテナンスしやすい総入れやオーバーデンチャーのように取り外せるものに変更したほうが良い場合もあります。
Teatment Flow入れ歯治療の流れ
検査・設計
お口の中の検査、入れ歯の設計をします。
印象採得
お口の状態を模型で再現するために型取りを行います。内容によっては、個人トレー作成のための型取りをすることもあります。
本印象
個人トレーを作成した場合、その方に適した本格的な型取りを行います。通常の型取りより精密な情報を取得することができます。
咬合採得
咬み合わせの採得をします。ワックスでできた土台で咬み合わせを再現する目的です。場合によっては上顎との位置関係を再現するためにフェイスボウトランスファーを用いた検査を行うこともあります。
試適
再現した噛み合わせで人工の歯を並べて合い具合を確認する。
完成
完成後もすぐに適合するわけではありません。微調整を行ない、違和感を感じなければお帰りいただけます。
調整・メンテナンス
使用した感想をお伺いしながら、調整を行います。調整を行わないとしっくりこないのが入れ歯です。あなたの感覚と入れ歯の状態をすり合わせていく作業になりますので、作って終わりではないということをご理解いただけたらと思います。