Leave teeth根管治療とは?
歯はエナメル質、象牙質、歯髄の3層構造からなります。根管治療は、虫歯や外傷により感染した歯髄を取り除き、歯を保存する重要な治療法です。
感染した歯髄を放置すると、歯根の周囲に痛み・腫れに始まり、ひいては顎の骨を溶かし、顎が腫れるなど、重篤な症状を引き起こす可能性があります。根管治療は歯を保存し、噛むことや会話をするといったお口の健康を維持する重要な治療です。

Leave teeth歯質と歯を残すことに全力を注ぐ
根管治療で最も重要なことは、多くの歯質を残すことです。
これまでは歯の神経を取り除くと、歯が脆くなってしまうと言われていましたが、最近のエビデンスでは歯質の量を多く残すことが重要とされています。
多くの歯質を残すためには、診査診断とより多くの歯質を残すための治療計画、マイクロスコープやニッケルチタンファイルなど、根管治療専門医の推奨する治療方法及び器具を用いることを求められます。

歯質と歯を残すためには、イニシャルトリートメント(1回目の根管治療)が何よりも重要です。
最終的には歯を残した上で、出来る限りその歯が長く維持できることを目標にメンテナンス計画も立てていきます。
DiagnosisCTを用いて問題の見落としが無いように
根管治療の問題は、通常のレントゲンだけではわからないこともあります。根管の本数、根管の形状などはCTスキャンをすることで詳細にわかります。
根管治療においては、検査時の見落としにより適切な治療計画が立てられず、レントゲンで見える範囲だけの治療で終わっているケースは少なくありません。
当院では「場合によって」CT撮影を行い、根管の状態をより詳細に理解してから治療を行います。

Type根管治療の種類
抜髄治療
抜髄とは、根管内に存在する神経組織(歯髄)を取り除く治療です。根管内の歯髄が感染、損傷、または壊死している場合、抜髄治療が必要になります。
感染根管治療
感染根管治療は、歯髄だけでなく、根管内に感染が広がっている場合に行われます歯髄の感染は一般的に虫歯が原因となりますが、歯の外傷、虫歯の再燃(二次う蝕)による感染なども考えられます。
再根管治療
以前抜髄、根管治療を受けた歯に対して、感染が再燃した場合に、根幹の中の薬剤を除去し、もう一度根管治療を行うことがあります。歯の状況によります。
外科的歯内療法 (歯根端切除術)
外科的歯内療法は、根管治療において通常の根管治療では十分に根管内の感染や病変を制御できない場合や、歯根の先端に膿が溜まっている場合などに、歯肉の切開を加えて、歯根の先端を直接掃除する外科的なアプローチが必要となります。
Equipment/Materials根管治療の成功率を
高めるための機器・材料
マイクロスコープ
マイクロスコープは高倍率の拡大や照明装置を備えており、より詳しく視ることができます。根管治療における高度な手技をサポートし、根管治療の精度と成功率が向上します。
ラバーダム防湿
治療する歯だけを周囲から隔離し、唾液から保護してより清潔な状況で根管治療を行うために使います。また器具を落とし込む誤飲を防止し、安全性と快適性を向上させます。
MTAセメント
根管治療における特殊な歯科材料です。MTAセメントは生体適合性が高い材料です。歯髄の一部が保存できる場合、感染した歯髄を除去した後、MTAセメントを詰めることで、歯髄の修復と再生を促進します。
ニッケルチタンファイル
ニッケルチタンファイルは、柔軟で弾力性のあるニッケルチタン合金で作られた細い針金です。従来の手動ファイルに比べて、よりスピーディで効果的な根管治療が行えます。細い根管も効率的に治療することができます
Teatment Flow根管治療の流れ
麻酔
治療中に痛みが出そうな場合には、前もって麻酔をします。これにより治療中に痛みを感じることがありません。
ラバーダムの装着
歯を唾液から保護するために、ラバーダムを装着します。
根管治療
歯の冠部(上部)に穴を開け、虫歯部分を除去し、根管を開放します。その後、マイクロスコープ下でファイルを使用して、根管の形を整えつつ、虫歯で汚染された組織、感染物質や炎症組織を除去します。
根管の洗浄・消毒
根管内を洗浄し、抗菌薬や洗浄剤を使用して根管内の細菌を除去します。これにより、根管内の感染を制御して再感染を防止します。
根管の充填
根管内が消毒させた後、専用の充填材料(ガッタパーチャ、MTAセメントなど)で根管内を充填します。充填材料で根管内を緊密に密封し、バクテリアの再侵入を防ぎます。
コアの築造・クラウンの作製、セット
緊密に根管充填が行われたら、コア(土台)の築造とクラウン(被せ物)作製をし、クラウンが完成したらセットします。